Sponsored Link

シングルマザーはウンチも処理する

 そんな感傷にひたっていると、光子が「うんこ」と言った。
 
 えっ、うんこ!?今日、2回目のうんちだ。仕方ない、待ったなし。

 誰もいない展望台でズボンとパンツを脱がせ、草の陰に座らせた。しゃがんだ光子のお尻から、太いうんちが出てきた。
 よしよし、えらいぞ。

 太陽は、外ではめったにうんちはしない。そうして、家に帰ったとたん、「お母さん、うんち」と叫ぶのだ。
 でも光子は、出かけた先でも歩いている途中でも、出たくなったらすぐ「うんこ」と言う。我慢しないのが、いい。


 太いうんちが2本に、小さいうんちも1個。
 ティッシュでお尻をふく。
 ふいたティッシュで、ころがっているうんちを崖から下に落とした。落ちていくうんちを、3人で眺めた。


 もっと景色を眺めてもいたかったが、太陽が「戻ろう」と言い出した。うんちもしたし、戻ることにした。さあ、景色を堪能したから、我が家に帰ろう。


 家に帰っての夕食は、宿の朝食に出た納豆をもらってきたものだった(さらにここまで節約、爆)。


離婚後のクレジットカード

シングルマザーの心がのびのび

 11時と早いけれど、ここで昼食にした。

 川の流れって、見ていてちっとも飽きない。流れていく水を目でずっと追い続けたいけれど、あっという間に流れ去っていく。そして、次から次へと流れてくる新しい水に、目を奪われる。
 水の流れを右から左へと追う。左の視線の端まで流れが来ると、急いで右の端に目を向ける。右から左、右から左。

 そして立ち上がって、ざあざあと流れる水全体を見渡す。
 川の一部を見ていたときと、川全体を眺めたときでは、川は違った印象を残す。

 川の水の一部を見ていたときは、きれい。川全体を眺めると、勇壮。元気が出てくる。

 
 太陽も光子も川辺で遊び続けたかったようだが、滝を見下ろす展望台にも行ってみたい私は、ふたりをせかして、降りてきた道を登った。
 たいした展望台ではないだろうと、滝を間近に見てがっかりしたことから思っていた。


 でも、滝見の松は素晴らしかった。
 何がって、滝が見下ろせたからではない。展望台という名の通り、そこだけ木がなくて見晴らしがよく、遠くの山々まで見晴らせたからだ。

 ああ、こんなに高いところまで私たちは登ってきたのね!って、うれしかった。
 青空が、とても近くに感じられた。

 この山の向こうにも、また山がある。そして、きっとその向こうにも山があるんだろうなあ。
 上を見上げれば、一面の青い空。雲がひとつもないのが、いい。昨日雨が降ったなんて、思い出せないほどの青いきれいな空。


 狭い岩の張り出し部分に、鎖がはってあった。そして、枯れかけた松が1本立っていた。
 滝は、鎖の外に出て、鎖につかまりながら音のする岩の下をのぞいてようやく見える程度。それでも、さっき見に降りていった滝があると思うと、うれしかった。ここからの景色に心が晴れ晴れとなったので、小さな滝でもなんでも素晴らしく思えるようになっていた。


眉毛・まつげ・育毛・発毛

シングルマザーのこっそり節約の旅

 明け方、目覚めた。
 すぐに持参した小さなライトを、子どもたちの足元でつける。パアッと明るくなる。子どもたちは、目覚めなかった。

 背中の真後ろで、ストーブをつける。足が寒いので、子どもの寝ている布団の足元に、自分の足を突っ込んだ。
 そうして本を読んだり、日記を書いたりした。


 やがて明るくなり、太陽が目を覚ました。
 太陽は目が覚めると、すぐに起き出した。その声で、光子も目が覚めた。

 着替えて、朝食を食べに食堂へ行く。


 私は昼食代を浮かせるために、朝食用に出してあるご飯をもらって、おにぎりを作るつもりだった。
 食堂の隅に大きな炊飯ジャーが置かれてあり、おかわり自由だったのだ。

 ジャーのふたを開けると、昨日の夕食時にはたくさんのご飯が炊かれてあったのに、朝食用には少なめだった。おにぎりをたくさん作れるほどは、ご飯がなかった。
 朝食を食べるのは、私たちだけだった。


 それでもこっそりおにぎりを作るのが恥ずかしくて、宿の人が入ってこないか、ドキドキしながら、あわてておにぎりを握った。
サランラップもないので、
手にべたべたご飯がつきながら(恥)、おにぎりをこそこそ握った。


 また、子どもの手前、こそこそしながらおにぎりを握る自分が恥ずかしかった。
こんな節約している自分を、
子どもたちに見せるのが恥ずかしかったのだ。

でも、1円でもお金は余計に使いたくなかった。


 それでなんとかようやく、4個のおにぎりを握った。



 ふーっ、悪いことをしている現場を見つからないようにと心臓がバクバクして、落ち着いてゆっくり食べられなかった。ちょっと、バカみたい。
 それでも、昼食代の何百円かを浮かしたかったのだ。
 そう、10円でも1円でも、安くあげたかった。

 そして節約してでも、
こうして旅行してストレス発散をする自分を、
自分で自分をほめてあげたかった。


 離婚後のうつ

シングルマザーは自分で人生を歩く!

 ビジネス旅館での夕食が終わると、部屋に戻った。

 自分で布団を敷く。
 これならチップも必要ない(お金がヨケイにかからないのがうれしい)し、気が楽だ。

 せっかく食後のお皿洗いをしなくていいのだから、子供たちと布団の上ででも遊べばよかったのに、私は明日の山登りのコースのチェックで、気もそぞろ。
 車で初めての道を走るので、どれくらいかかるだろうかとか、光子がどれくらい山道を歩けるだろうかとか。

 私ひとりで子どもふたりを連れての明日の山歩きに、ドキドキしていた。
 うれしいのと、危険がないように細心までチェックしたい気持ちと、自分だけではなく、子どもたちも楽しんでくれるだろうかという心配とで。


 あっという間に、8時になってしまった。
 いつも8時には寝ることにしているので、何も遊んでやらなかったが、電気を消すことにした。

 私がふたりの歯を磨き、それから3人でぽっとんトイレで用を済まして、布団に入った。


 目をつぶる。
 自分の家ではないところで、寝ている自分。
 自分でここに泊まると決めて、自分で車を運転して来た旅館。

 よくやって来たなあ。頑張ったなあ、私。
 そして子どもたちも私についてきて、こんなところによくぞ泊まってくれたなあ。


 やれば、できるんだ。
 決意すれば、できるんだ。

 もう、誰にも相談しなくてもいいのだ。
 誰の承諾を得なくても、いいのだ。
 自分で決めて、子どもたちがいいよと言えば、それでいいのだ。


 私は、私の足で、私の人生を歩き始めている。
 何にも決まっていない、真っ白いページの上を、自分で歩いた足跡で埋めていこうとしている。

 なんて不安で、不安定で、そしてワクワクすることだろう!


能力開発

シングルマザーはデザートなし?

 さーて、やっと6時!
やっとご飯が食べられる6時!!


 私も太陽も、すごーく楽しみにしていた夕食!
 何が出るのかな?

 大人一人と子供一人分だけ、頼んでいた。光子は添い寝で、食事なし。ご飯だけ、用意してもらった。



 太陽には、ハンバーグやスパゲッティなど、お子様ランチによく出てくる品々。それにふりかけと、オレンジ・ゼリー。
 私には、しょうが焼きなど。

 もうちょっと豪勢な食事を予想していた私は、ちょっとがっかり。
 ま、値段を考えれば、当たり前か・・・。


 それでも、誰かが作ってくれた夕食。おいしい。

 太陽は、ふりかけだけでご飯を食べた。せっかくのハンバーグやスパゲッティは残していた。光子が少しハンバーグなどを食べ、私は、残った子どものおかずと自分のおかずでお腹いっぱい。

 ああ、私もデザート食べたいなと、ふたりが食べるゼリーを見て思う。
 フル・コースが食べられるようになるのは、まだまだ先だな、と思った。


眉毛・まつげ・育毛・発毛

シングルマザーは中浴場

 ビジネス旅館の部屋でパジャマをバッグから取り出して、子どもたちと「大浴場」に向かった。


 でも”中浴場”、だった。

 そうよね。大きい旅館じゃあるまいし。
 でも、我が家よりは大きい。
 3人で1メートル、泳げるくらい。

 うちにはシャワーはないけれど、ここにはある。
 シャワーからお湯をジャージャー出して、遊ぶ太陽。光子も、まねをする。
 備え付けのボディシャンプーのポンプを押して液体をたらいに入れる。シャワーのお湯をかけて、たらいの中を泡だらけにする。
 泡がなくなるとたらいのお湯を捨てて、また、ボディシャンプーを出す。

 もったいなけれど、ちょっと贅沢に遊ばせておいた。
我が家では節約、節約で、
そんなことできないからね(爆)。


 私は、久しぶりにゆっくり湯船につかることができた。
 普段はすぐに「熱い」と言って湯船から出てしまう二人におわれて、私も急いであがってしまう。でも今日は、太陽と光子は暑くなると湯船から出てシャワーやシャンプーで遊んだり、また湯船に入ってきて泳いだりしているので、私はいつもより長くお湯につかっていられたのだ。

 ああ、しあわせだった。


 さっそく、パジャマに着替える私たち。
 
 夕食は6時から。
 さっさとお風呂に入って時間をもてあましている太陽と光子は、玄関に鷲のはく製を見に行ったり、廊下を走ったりしていた。

 
納豆ダイエット? あるある大事典U捏造

シングルマザーが自分のために使うお金

泊まったビジネス旅館は安宿だけど、
大好きなお泊りを自分へのごほうびとしてプレゼントできるようになったこと。
自分が成長したなあと思う。


 養育費や児童扶養手当などから旅館代は支払うので、自分で稼いだお金じゃないけれど、少なくとも夫と共有しているお金じゃない。
 私がひとりで計画して、そして支払うお金だ。
 何に対してお金を払うか、私ひとりで決めたお金だ。
 私がひとりで、切り盛りしているお金だ。

 その中から、自分のために払うお金。
 自分が休めるように、支払うお金。
 子どもたちのためじゃない。純粋に、自分が遊びたいから払うお金。
 自分が楽しむ時間と空間を得るために、支払うお金。

 
 安宿に泊まって、お金のかからない登山する。お泊りは贅沢だが、登山で節約して楽しむという自分のアイディアが最高に思えた。

 ワタシ、よく頑張ったよー!
 ワタシ、よくやってるよー!
 ひとりでも、ちゃんと子ども育てて、生活できているよー!

 そう、叫びたかったのかもしれない。


 庭を見ながら、感慨にふけったのもつかの間。
 太陽は、「(部屋の)外に行ってくる」と言って、部屋から出て行った。光子ももちろん、あとを追いかける。 ふたりのドタドタと走る音が、廊下に響いた。
 まずい。うるさいと怒られるかも。


 部屋にトイレはついていなかった。ま、共同トイレなのは、安いから仕方ないよねと、トイレに入ってびっくり。
 ぽっとんトイレだったのだ。
 
 えっ、いまどき、汲み取り式のトイレの旅館なんて、あるんだ・・・。

 ちょっと呆然とした。
 我が家が汲み取り式のトイレなので、水洗式のトイレで、今日は用を足したかったのだ。

 安いから、しょうがない・・・。もう一度そう思って、自分自身を納得させた。


離婚後のクレジットカード

シングルマザー、心中と思われる?

 ビジネス旅館の広い間口の玄関に、鷲のはく製が置いてあった。
 食堂と洗面所を通り過ぎ、ちょっと薄汚れた、古い部屋に案内された。

 荷物を置いて、ほっとした。
 母子3人で怪しまれて、泊まらせてくれなかったらどうしようと思っていた。心中でもするんじゃないかなどと怪しまれたら、困るなと思っていたのだ。
 でも、無事に部屋に案内されて、よかった。

 旅館に来てはしゃぐ太陽と光子を見て、心中するとは思わなかったのだろう。私も、女将さんに精一杯の笑顔を作った。心中じゃないよ、私たちは怪しい者じゃないよとアピールするために。
 

 すぐに、石油ストーブをつける。今日は、灯油の量が減るからなんて気にしなくていい。ガンガンに、部屋をあっためよう!
 いつもは16〜18度くらいに温度設定しているのに、20度以上にする。
 ケチな私!


 窓からは、普通の家庭の庭が見えた。いろんな植木鉢が、置いてあった。
 なんか、しんみりした気持ちになった。


 よく、ここまで来たなあという気持ち。
 ひとりで車を長時間運転して、よく頑張った。今まで長距離運転をしたことのない私には、30分以上の運転が、すごく長く感じる。しかも、今日は初めての道を走ったのだ。

 去年まで、18年間もペーパードライバーだった私が!だ。
 自分で自分のことを、ほめちゃおう!よく、やった。


 そして安宿だけど、大好きなお泊りを自分へのごほうびとしてプレゼントできるようになったこと。自分が成長したなあと思う。


 離婚後のうつ

シングルマザー、ビジネス旅館に初お泊り

 他のお客さんは、ひとりで泊まるおじさんばかりだった。
 安宿とは、つまり、ビジネス旅館だ。
 ビジネスホテルの、和室版だ。ビジネスホテルほどきれいじゃないけれど、ものすごく狭いシングルルームの味気なさに比べたら、和室の広さはありがたい。

 シングルベッドで部屋がふさがっていて、壁にくっついているテーブルの上にはテレビと、アダルトビデオが見れる案内。
 それよりも畳に布団を敷いて、子どもたちがベッドから落ちる心配をしなくてすむほうが、いい。


 ビジネス旅館は、初めて泊まる。
 普通の旅館に泊まったことはあるけれど、ここまでランクを落とした旅館に泊まるのは、初めてなのだ。でも怪しいホテルじゃないし、我が家と実家以外で、ちゃんとご飯が食べれて温かい布団があってお風呂には入れれば、それだけで今の私には十分。


 朝、予約の電話したときには、旅館の方が不思議に思ったのか、「観光ですか?」と聞かれた。登山のためだけど、ま、観光に含まれるかと思って、「はい」と無難に返事をした。また、自宅から車で30分の場所にある旅館に泊まるので、驚いたようだった。


ETC購入体験

シングルマザー初のお泊り♪

 夕方4時半に、旅館「相模屋」に着いた。
 旅館のチェックインは、4時からだった。

 離婚して初めての、外泊!
 ワクワク!ドキドキ!

 今日は、夕食を作らなくて、いいのだ!
 毎日毎日3食をひとりで作ってきたけれど、今日はお金を払っての外食だ!しかも、お泊まりつき!
 食べることは大好きだが、料理が苦手の私は、それが何よりうれしい。


 1泊なのに、大荷物を持ってきた。
 子どもたちの着替えを多めに持ってきたのはもちろんだが、夜中に起きて読む本や、毎日つけているふたりの子どもそれぞれの日記などをたくさん持ってきた。
 朝食を作らなくていいから、その分、たくさんの自由な時間が手に入るはずだと、私はワクワクしていた。

 しかも、小さなライトも持参した。


 和室の部屋には、天井についている電気しかないことが多い。
 でも、部屋全体を明るくする電気をつけると、眠っている子どもたちが目覚めてしまう。
 子どもたちが眠っている夜中にこっそり起きて本を読むためには、天井の明かり以外に、もうひとつ、手元を明るくする明かりが必要なのだ。
 そのため、わざわざ、ライトを家から持参したというわけ!

 本を読むのが大好きな私には、夜中にひとりで本を読む時間を確保するために、このライトが必需品なのだ。


 ホテルだったら、バスとトイレが一緒になった小部屋で本を読むんだけどね。
 洋式便座のふたを閉めてその上に座って、あるいは床の足拭きマットの上に体育座りで座って、読むのだ。あるいは、お風呂に入って半身浴をしながら、読むの。
 
 でも、もう、当分、ホテルには泊まれそうにない。高いから。
 だけど安宿だって、いいよね!


ETC購入体験

シングルマザーは夕方もハイキング♪

 午後にはやむと予報で言っていた雨は、昼食後、ザーザー振りになった。
 それで、隣りの隣りの町にある化石館に行ってみた。すると太陽が、ここをとても気に入ったので、行ってみてよかったと思った。

 ナウマンゾウの骨や、それを再現した大きな像があった。奥には、キツネ、ツキノワグマ、カモシカ、キジ、モモンガなどのはく製があった。
 化石入りの石が籠にたくさん置いてあり、ご自由におとりくださいと書いてあった。太陽と光子は、1個ずつ、石を選んで持ち帰った。

 また、玄関の入り口には、古本が何箱もの段ボール箱に入っていた。これも、ご自由に持ち帰っていいと書いてあった。
 釣りの好きな太陽は、釣りの写真雑誌を何冊か選んだ。光子の好きそうな本はなかったが、太陽と同じ釣りの雑誌を選んだ。


 外に出ると、雨がやんでいた。ああ、やっと、雨があがった!
 でも、旅館のチェックイン時間の4時には早かったので、旅館近くの公園に出かけた。
 すると、ここにも裏山を散歩するコースがあった。私は、道があれば、すべての道を歩いてみたいと思うタイプ。どんなところへ通じているのか、歩き通してみたいといつも思う。
 
 ちょっと疲れてきた様子の太陽と光子に、クッキーを渡しながら、歩かせた。クッキーをすぐに食べてしまったので、もらい物のビーフジャーキーを渡すと、かたいけれど、意外と太陽も光子も喜んで食べた。
 それから公園においてあった汽車に登りはじめ、4時を過ぎたのに、降りて来ない。それからは、もっと遊びたくなった二人を追い立てて、旅館に向かった。


離婚後のクレジットカード

雨の中のハイキング

 池の奥に、石の小さな階段があった。二人とも、嫌がらずに山道を登り始めたので、ほっとした。雨の中、傘もささずにレインコートで歩く太陽と光子。こんな雨の中、山道を歩く母親と行動を共にしてくれて、ありがとう!!という気持ちだった。


 山道が薄暗くてこわいのか、太陽は私と手をつないで歩いた。光子も、私と手をつないで歩いた。

 やがて、赤く塗られた弁財天にたどり着いた。おお、なんといういい眺め!
 山の中腹に建つ弁財天からは、私たちが家からここまで来た道が見えた。田んぼが見えた。真下の温泉旅館街が、見えた。遠くの山や家並みも、見えた。
 遠くまで見渡せて、私たちはなんと高いところまで登ったのだろうと感激した。

 太陽は、弁財天の鐘を何回も鳴らした。ひもが鐘に当たって音が出ると、大喜びした。光子も、私に抱っこしてもらって、太陽と同じ数だけ、鐘を鳴らした。
 下の町では、ああ、今日は鐘がよく鳴るなあと思っていることだろうなあと、私は思った。


 降りる道は、石段が一直線に作られていて、楽な道だった。あんなに時間をかけて登ったのに、石段を降りると、あっという間に地上に戻ってしまった。


 石段の途中に、木でさえぎられて、雨の当たらない場所があった。ちょうど12時だったので、石段に座って、おにぎりを食べることにした。
 太陽も光子もおとなしく、石段に腰を降ろして、玄米のおにぎりを食べだした。
 山登りでは、食事だけが唯一の楽しみ。おにぎりを食べた後、ゆでておいたジャガイモに塩を振りながらひとり1個ずつ、ゆで卵は3人で1個を分けて食べた。

 誰も、石段を上ってくる人はいなかった。
 石段を降り、駐車場に戻ろうとすると、近くのお店へ車を誘導しているおじさんが、こんな雨の中を弁財天まで上った我が子にびっくりしていた。


 離婚後のうつ

シングルマザーの節約旅行

土曜日の朝、タウンページを見て、
安そうな旅館に片っ端から電話をした(笑)。

私には5歳の息子と3歳の娘がいるので、
ひとりは添い寝だから無料にしてもらえるだろうが、
もうひとりの子供は料金をとられるだろう。

また私は、
自分の料理と子どもが残す料理まで全部食べきれないから、
子供は食事なしで、
ご飯だけ無料で出してもらおう(爆)。

1泊2食付きの3人で、予算は1万円にした。


値段交渉をして、やっと宿が決まった(ホッ)。
朝食の片付けなどをして、午前10時に家を出た。

その日は、雨降りだった。
でも、家の中で過ごすのは、私はいやだった。

毎日同じ顔ぶれで、
平日も週末も狭くて古い借家で過ごすのが、いやだったのだ。


お金がないから、外食も買い物もできないが、
今日だけは宿に泊まれる。
今日だけは、誰かが作ってくれるご飯が食べられる。
今日だけは、誰かがわかしてくれるお風呂に入れる。


雨が降っていようが、
私はなんでも自分がやらなければならない母子家庭の毎日から逃れたかったのだ。



さて息子は、山歩きを嫌がった。
息子のまねをして、娘も嫌がった。

でもお泊りしようという誘い文句で、息子は行く気になった。
宿で、
何かおいしいものが食べられるかもしれないと思ったのだろう。


まず、途中で弁才天に寄った。

隣りの隣りの町までの、トイレ休憩場所に考えていた場所だ。
でも、家から15分で到着してしまった。

なんだ、こんなに近いんだ。
ものすごく遠くへ行くような気がしていたが、


ちょっと拍子抜けした私だった。


我が子に、フードつきのレインコートを着せた。
私はレインコートの上に背負ったお弁当とお茶入り水筒
(もちろん節約、宿泊代以外にお金を使いたくなかった)
のリュックがぬれないように、傘を持った。


弁財天の池には、たくさんの鯉が泳いでいた。
それを見ながら、池の周りを歩く。

奥の薄暗いところに、看板が立っていた。
よく見てみると、山の中腹にある弁財天まで、
ハイキングコースがあると記されていた。


おお、これはいい。
さっそく、ハイキング第1回目だ!


広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。